読書シュウカン

シュウカンは週間であり習慣でもあり。

以前旧友から薦められて知った作家「梨木香歩」。図書館に在庫している3冊を借り、年末年始は梨木香歩シュウカンに。

080108rika 「りかさん」

児童書。リカちゃん人形が欲しいと言ったのに、祖母から届いたのは市松人形。古い人形を通して心や魂や業や未来を考えることのできる一冊。

080108haru 「春になったら苺を摘みに

著者が学生時代を過ごしたイギリス。下宿の女主人:ウエスト夫人もまた児童文学作家であり、向日性のひと。夫人の「理解はできないが受け容れる」暮らしぶりと、著者を含む住人達との大切な日々を掬い上げたエッセイ。

080108ie 「家守綺譚」

これは、つい100年ほど前の琵琶湖畔に住む「学士綿貫征四郎の著述せしもの」として書かれた小説。諸事情から亡き友人の古家を守り住むことになった著者が庭の草木や河童や狸や和尚と繰りなす日々の記録。
確か梨木氏は琵琶湖畔に家だか縁があったはず。そう思って読むと、100年前の綿貫氏の視線の後ろに存在する梨木氏を感じる。私も以前は琵琶湖の南西に居たけれど、いつの日か北の方に居を構えるのも悪くないと思えてくる。住んでいた頃には知らなかった風土を感じ、妙に肩入れしたくなる綺譚。

梨木香歩シュウカンのきっかけはこれ↓。

080108guru 「ぐるりのこと」

昨夏友人に薦められた一冊。借りた本は昨夏とっくに返却したのだけれど、自分でも購入して、いま改めて読んでいる。消化できたらまた改めてこの本については何か書くつもり。

080108nishi 「西の魔女が死んだ」

「ぐるりのこと」の後、図書館にたまたまあったこの本を読んだ。不登校やいじめや再生が切り口になってはいるけれど、それはお話の構成上存在するだけで、子供達への、そして大人達にも大切なメッセージが随所に盛り込まれた一冊。

私はコレをくぅの従姉の凛ちゃんへのクリスマスプレゼントに選びました。小学校4年生にはちょっと難しいかもしれないけれど、今は読めないかもしれないけれど、本棚の隅に居て、いつか忘れた頃に凛ちゃんの心に届く日がくると良いな。・・・どうして人様の子供のことはこうして気長に待てるのに、私ときたら自分の子供のことはついついせっかちですぐに結論を求めたがるのだろう・・・ブツブツ(以下愚痴省略)

あと4冊。

「走ることについて語るときに僕の語ること」

「国境の南、太陽の西」 (村上春樹)

「ほつれとむすぼれ」 (田口ランディ)

「そういうふうにできている」 (さくらももこ)

ふぅぅぅ~。よく読んだ。

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人間の土地

チームメイトの結婚式で久々に東京に行ってきた。多分・・・1年ぶりくらい。

いつもと違うのは、どぅさん東京出張中のため、私一人で運転してくぅを連れて車での旅路ってこと。朝10時半に名古屋を出発し順調に海老名SAまで到着するものの、ソコから先がひどい渋滞。ナビの到着予定時刻も目をやるたびに延びていく。たまらず池尻(渋谷の手前)で首都高速を降りるも、下道とて同じ状況。結局約350kmの道のりに8時間かかった。

今回はどぅさんの出張が重なっていたため、交通費の節約を目論んで車帰省したけれど、いつも車帰省するのは年末年始。地方人が帰省して人口が激減するお正月の東京は、他の都市とかわらぬストレスで街中を走れる。だから、ついつい、そんなつもりでいたけれど・・・舐めてたぜ。日常の東京って、こんなに混むのネ。

久々に帰ったどぅさんの実家で、何となくいつものように不動産物件の新聞チラシに手が伸びる。・・・何なんだこの不当な高額は。経済活動が背景にあり土地の価格が決められるコトは大人としては理解しているけれど、この土地が、この地面が、そんなに価値のあるものなのか、人として理解に苦しむ。

「みんな同じお家(ビル)に見えて、どれがおばあちゃん家かわからないよぉ~」

くぅ、君の言うとおりだよ。

自分で運転していたせいか、土地の価格を改めて知ったからか、そしていつの日かどぅさんの東京転勤があると危惧しているせいか、とてもとても東京で住まう場所を見つけられそうにない息苦しさを感じた。個がすごく小さくなるかんじ。

帰省の最終日。お墓参りの為に御殿場で高速を降りてやっと一息をつく。緑が濃くて馴染み深い。数回しか訪れたことがない場所なのに、懐かしくてホッとする。自分が持っている生きる場所のイメージにそぐわしいと思える。

070926ningen そんな気持ちをどぅさんと共有しながら帰宅し、ずぅ~っと長い間読みかけていた「人間の土地」(サン=テグジュペリ・・・「星の王子さま」著者)を読了。義兄にすすめられたけれど独特な文体に手を焼いていて、随分時間がかかってしまった。著者の言わんとする所をたくさん取りこぼしていることを恥ながら、”あとがき”まで辿りつく。

すると”あとがき”の後に宮崎駿氏寄稿の「空のいけにえ」という数ページが載っていた。

風景は、人が見れば見るほど磨耗する。

あぁ、そうだ。これだ。私が東京で感じた疲労感。

ひとつの家庭、ひとつの家族、一軒の家、ショップ、美術館・・・断片をとれば実態も実感もあり素晴らしいものなのに、東京というあらゆるものが群がった集団になると磨耗して薄ボンヤリして個が消える。そしてそれを補うかのようにランドマークを建て、夜を光で埋めて、隙間の空かないよう新しい情報を送り続ける。

困ったな。本当に東京転勤になったらドコ住もう。

丘の上にある我家からは、毎夕美しい西の空が望める。美しいけれど、そこには何本もの飛行機雲が糸を引き、西日に煌く機影を見つけることもできる。この空だって、人間の手が加わった景色なのだ。

サン=テグジュペリが危険な郵便飛行に挑み続けたのは、まだ磨り減っていない空だった。

※太字=引用

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最近の傾向

このブログの右サイドにまとめてある既読本リスト。ぜーんぜん更新してません。

まとめてUPしましょう。
最近読んだ本はこちらです。

shohi 「もう消費すら快楽じゃない彼女へ」

田口ランディの1999年の著書。
好きな作家の一人です。
しばらく離れていたのですが、久しぶりにこの人の本を読んでみました。
やはり、好きなものは好きですね。
理屈ぬきで反応します。

nami 「波のうえの魔術師」

石田衣良の著書は初めて読みました。
TVドラマ化された「ウエストゲートパーク」も見ていません。
先入観なく読みましたが、楽しめましたよ。

そして最近見たレンタルDVD。
どぅさんが借りてきました。

ten

「天使のくれた時間」

ニコラス・ケイジの顔は苦手ですが、この季節に見るには良い映画ですね。

ここ1週間くらいで、いずれの作品も、もう一つのブログの方に詳しくUPしています。

宜しければコチラをどうぞ。
手抜きですんません。

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ランドク

まさに読書の秋です。

gold 今更ながら・・・。
「ゴールドラッシュ」

柳美里さんの著書を初めて読みました。
いつもいつも書店では購入を躊躇って、「気にはなるけど読まない作家」の一人でした。内容も知らず図書館で見かけて借りたのがこの本です。

inochi 同じ日に借りたもう一冊がこれ。

「いのちの対話」

元上司の影響で読み始めた河合隼雄さんの本。
いわゆるエライ人になると難しいことを難しく、易しいことも難しく・・・という人が多いけれど、この人の本は読みやす・・・く書かれたものも多いので助かります(笑)

syouhi うずたかく積まれた購入後未読の本の山。その中から何となく手にしたコレ。

「もう消費すら快楽じゃない彼女へ」

久しぶりに読んだけど、好きだなぁ、田口ランディ。いきなり親しみを持って敬称略(笑)

3冊目に偶然コレを読むことによって、3冊の本は私の中で繋がりました。

てんでバラバラの3冊が何故、どう繋がったのか・・・。

まーったく詳しくは書いてないけれど、読書感想文はこちらにUPしました。

で、どう繋がったのか。ホントのところは、ゆっくり飲みながらお話したいわぁ。

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図書館からの贈り物

最寄の図書館。よく言えばこじんまりとしているのだけれど、私的にはイマイチ蔵書が魅力的じゃない。「これも読んでみたい、あれも読んでみたい・・」と、心が震えないのです。

けれど子供(幼児)用の書籍は充実している様子。。。

というのも、かなり広いスペースが子供向けのコーナーとして割かれています。そのコーナーの入り口にある紙芝居。最近のくぅはこの紙芝居に夢中。

借りる本(紙芝居も)は、余程文字ばかりの対象年齢外の本でないかぎり自分で選ばせています。すると、この紙芝居の前から一歩も動かないんですね~。よって、広い子供コーナーには未だかつて足を踏み入れたコトがありません(笑)

先々週はこの紙芝居に気付かず、少しお姉さんが対象のコーナーで抱きしめて離さなかったのがこの3冊。

「満月の夜の伝説」

これはハッキリ言って大人のための絵本です。話も深いし、表現も難しく、文章も長い。恥ずかしながらワタクシ、読めない漢字がありました。
そのまま読んだところで3歳になったばかりのくぅは理解できないし、途中で飽きてしまう。そこで・・・。「隠者」は「おじいちゃん」に。「盗賊」は「どろぼうさん」に。「瞑想や悟り」は「考えたり勉強したり」に。端折って端折って端折って読んだのですが、くぅは何よりも[ ビネッテ・シュレーダー ]の絵に反応しました。
繊細なタッチで描かれたその絵は、けれどどこか違和感があり、心がざわわとします。赤毛の盗賊が赤いドレスの女性を連れ去ろうとする絵に、くぅはひと際惹かれていました。amazonに画像がないのが残念です。

「いつもだれかが・・・」itsumo

知りませんでしたが、ヨーロッパでベストセラーになった本だそうです。
人生の終わりを迎えようとしている祖父が、自分の人生を幸せにふり返り孫に語る。単純なストーリーですが、背景にはナチスの話があったりと奥深い。本は終始、知覚できない「見守る存在」を描いています。人生の偶然を感謝したくなる、素直に心に沁みる本でした。

「いのり 聖なる場所」inori

同じコーナーから選んだ3冊。宗教的観念的な絵本ばかりでした。
3冊目はこれ。地球の此処彼処にある”祈りを捧げる聖なる場所”。それは民族や宗教に関わらず”聖なる場所”として紹介されています。

自分と異なる他者のことを知るきっかけにする良い機会になるかも・・とも、思いましたが、2週間で3冊は多すぎです(笑)結局は「満月の夜の伝説」だけに執心したくぅでした。

ちなみに今借りているのは、紙芝居「きつねのつかい」

さすがにamazonでも紙芝居は取り扱っていないようですね。

そうそう。
今朝突然くぅが発熱38度。
残念ながら今週末関西合宿はあきらめます。。。
滑りたいのになぁ。。。仕方がないなぁ。。。

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練習がない秋晴れの日には

少々の雨でも、寒さに凍えながら、小雨になるタイミングを見計らって練習する水上スキーだけれど、風だけは如何ともしがたい。山スキーで言うところのコブ・・・かな?ラフな水面になってしまっては練習にならないのです。

「強風のため今日は中止」

本当に水上スキーに明け暮れていると、他にどうやって週末を過ごしたら良いものやら途方にくれてしまいます。

2人だけの時は迷わず映画だったけど、子供がいると、まずはそっち優先・・・だよね?

本日の行動。

最寄の大きな公園に初めて行ってみました。
広い芝生のスペースや、大人心もくすぐるような巨大な遊具の数々。結構楽しめます。

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タイヤのブランコは四方八方にクルクル回り、目もクルクル回る・・・と思いきや、子供って平気なんですね~。しつこく乗っていました。上左写真のブレっぷりからスピードを想像していただければ。。。

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クルクル攻撃には強いくぅも、虫は苦手です。
「カマキリ取って~」
と言うものの、近づけるとビビリまくって泣きが入っていました。

午後は巨大ショッピングモールへ。

我家の定番、筋肉のミルク「BCAA」を購入。
脳のミルク「書籍&絵本」を購入。

だけのはずが・・・
glass オークリーのサングラス発見。

今もオークリーですが、購入し既に4~5年、激しい使いっぷりにキズだらけ。散々迷った末に、ワタシは再びオークリー、どぅさんはアディダスのサングラスを購入いたしました。

いいよね、いいよね、今の子(サングラス)長く使ったもん。。。ね。

しかし、水上スキーもお金かかるけど、滑っていないともっとお金かかる・・・・・いや、ちょっと待て。よく考えてみよう。

BCAAもサングラスも水上スキー必需品。
はぁぁ、そっかー。そうだよなぁ。我家の家計は、食費と水上スキー経費だけで、他に出費項目作る余裕はありまへんなぁ。ベネトンのセーター可愛かったんだけどなぁ。。。

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秋ねぇ

秋晴れの下でも、うっかり夕方まで洗濯物を干していると「パリッ」ではなく「しっとり」という乾き具合。取り入れた洗濯物からはお日様の匂いではなくて、金木犀の香が漂ってくるよう。。。

秋ですねぇ。
昨夜は今シーズン初シチューでした。
冷蔵庫にある野菜と、冷凍庫で眠っていた海老で、ホワイトソース缶に書いてある通りに作ったら、あら美味しい。ホワイトシチューって食べてるうちに飽きちゃって、子供の食べ物的認識だったけれどさにあらず。ホワイトソース系はあまり沢山食さないどぅさんがお代わりをしていたので、折り紙付の美味しさです。よかったよかった。

冷房を付けない我家。
夏は暑くて暑くて、とてもじゃないけれど生産的な生活を送れません。

「**の秋」とはよく言ったモノで、気温の落ち着きと共に私もウズウズしてきました。

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まずは「ダ・ヴィンチ・コード」読了。
感想はこちらに書いたので省略します。
読後に発見。「ダヴィンチ・コード ヴィジュアル愛蔵版」(写真:上右)が欲しいんだよなぁ。¥4,750-(税込)高いなぁ。
転居後初、地元図書館にデビューしたけれど、蔵書の数がイマイチ少ない気が。。。お目当ての本は1冊も見つけられず、昨日は絵本を数冊借りてすごすごと退散しました。

そして久しぶりにやりたくなっているコト。

くぅの洋服作り。

いえ、出来ないんですけどね。
でも衣替えの季節。小さくなって着れなくなった服を友人宅に送る準備をしたり、シミが付いていてお古にまわせないけれどキレイな生地のものを選別したりしていると、古着を使って新しい服が作れないものかと(私にとっては)大いなる野望・未知への挑戦心がムクムクと湧いてくるのです。

どなたか、簡単ソーイング方法、もしくはBOOK、もしくはサイトがあったら教えてくださいませませ。

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肩の荷を降ろして

可愛くて優しいところはパパ似。強情で頑固なところはママ似。じゃないかと思う。
まぁ私と接する時間が圧倒的に多いから、頑固なくぅにママが頑固に対応するという図が出来上がっているのかもしれない。
「あなたがどんなにゴネようとも、ママがダメって言ったら、ぜーったいダメ!」
何事かに固執するくぅに、断固として毅然として対応し続け、結果頑固なくぅは1時間以上泣き叫ぶことも。

絶対にダメなことがあるということ、我慢をすること。
そして全てを許し許されて受け入れられること。

これらを家庭の中で体験しておくことは、良いと思うのですが如何なものでしょう?

でも理想と現実はいつも程遠くて、叱っているときにはあまりの強情さに「あーうっとうしいなぁもぉ!!」と感情的に苛立つことがあるのも事実。

何だか育児はいつまでたっても迷い道くねくねです。

産後しばらくは育児書や教育関連の本を読んだりもしたけれど、すっかりご無沙汰していたこの頃。久しぶりに読んだのがコレ。

kodomo 子供の生きる国

明るい語り口と可愛い挿絵で綴られたこの本は、そのテイストとは異なり、結構深い事を書いてある。

産後、1人の人間として苦しくて、社会に対していっぱいあった疑問や不満は解決されないまま、当時どぅさんへのヤツアタリと形を変えた。そしてそれは子供の成長と共に「こんなもんなんだろう」と、知らない間に飲み下していた。

そう。消化したわけではなく飲み下しただけ。

自分の居るコミュニティでは当たり前とされていたことが、他の文化を持つ国では当てはまらないことがある。育児も然り。日本で刷り込まれる子育てに関する「べき論」はイギリスやフランスではこれほど受け入れられないのかと面白い。文化が違うから子育ても違って当たり前だし、逆に日本人の私には受け入れられないこともあるけれど、産後に感じた疑問や不満の答えは、ココにあった。

きっと産後、育児に煮詰まっている人には、肩の荷を降ろせる救いのバイブルになるんじゃないかしら。

え、私?読書感想文的に言うならば、
「私はこの本を読んで、各政党のマニフェスト、育児に関する部分を徹底比較してから投票しようと思いました。」

そうそう。時折登場する作者夫のエピソードは、とても日本人男性の代表ぽくって笑わずにはいられない。是非日本人男性諸氏に読んで欲しいと思ったら、すでにどぅさんが私が寝ている間に読んだらしい。

「それ面白いよね~」

だって。

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美しい数

「1から100までを足すといくつか」

その本には、私が以前日記に書いた算数の問題が登場していた。そして私が気づいた2通りの答えも。本の主人公と同じく、私は2通りの答えを時を隔てて手にした。そして今日もまた考えている。ふぅぅ、随分息の長い問題だこと。

5月、私は解き方の違いから「真実の数」に関することを日記に書いた。それはイラクで人質となった日本人3人が無事解放された頃だと記憶している。

「博士の愛した数式」味気ない数式が美しいメロディーのような完璧なストーリーを持つとはとても新鮮だった。数式に物語があるなんて。そして数式で物語が書けるなんて。

TVからは人質となった日本人が命を失ったニュースが流れていた。

同じ数式を考えた日に、同じようにイラクで人質になった日本人のニュースが流れている。数ヶ月間Waiting List に入っている本は他にも複数冊あったのに、よりによって何でこのタイミングでこの本を手にしたんだろう。きっと偶然にすぎないのだけれど、少し引っかかったまま気持ちのやり場も文章の落としどころも失ってしまった。

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versus

「Number」が”Sports Graphic” ならばこちらは”どこにもなかったスポーツ観”をコンセプトとするだけあって読み応えずっしりの「VS. (バ-サス)」。悔しいなぁ、書店でパラパラ見た結果買ってしまいました。仕事柄、雑誌を自費で購入する必要がなかった数年間を過ごした後では、少し抵抗があるというものです。ただまぁ、価値あるものにはそれなりの対価が必要ですよね。

なるほど、力の入った創刊号でした。短編のエッセイ風の読み物が続き質の良い写真が載っているところなど、やや飛行機の機内誌の観ありです。月刊誌なのですが、1ヵ月充分に楽しめそうです。TVドラマでも2話3話の視聴率がその番組の将来を占うそう。次号以降のVS.に嬉しい裏切りがある事を期待しましょう。

編集記事もさることながら、記事風広告とわかっても尚読み込んでしまったのが”倉本聡・豊かさの根っこ (三井住友ファイナンシャルグループ)”。富良野塾塾生達に生活必需品を10コ挙げさせたアンケート結果と、都会の若者達に行った同様のアンケート結果の比較を元に書かれていました。想像に難くないように塾生は1位から順に「水、火、ナイフ、食物、着る物・・・14位人・・・」、都会の若者は「金、ケイタイ、テレビ、車、家・・・」と続きます。

うん。人間が生物として生きるというところから、都会の生活は乖離してしまうのですね。現代の日本では日々火を熾し水を汲む必要がないにしても、自分が生きるための能力、排泄や食事や睡眠やコンディショニングや他者との交わり方まで手放してしまっている気がします。現に仕事に埋没しているときの私はそうでした。自分の身体や心のことがわからなくなっていることにも気付いていない状態です。

塾生の14位の”人”は決して異性に限らず、一人では絶対に生きていけない、故に人間は間違いなく生活必需品だと言う答えだったそうです。

女性はぐだぐだぐだと愚にもつかない事を延々とおしゃべりをしてストレスを発散させたり、自分の考えを整理したりする癖のある生き物です。私は女性の割にはそういう傾向が少ない気がします。ただ性別限らず他者と交わることで化学反応のように思いついたり、手の届くところにあるモノに気付いたり、遠くにある夢が現実味を帯びたり、勇気が湧いたり。仕事を辞め、1日に会い、話をする人の数が圧倒的に減った今、人との出会いや交わりを以前に比べ流していない事に気付きました。良い傾向です。ずっとこの状態にいられるとは思っていませんが、break time としては良い傾向ではないでしょうか。

そう言えば水上スキーをやるようになってから、流木や枯れ葉が朝露に湿っていても火を熾す方法を知りました。もちろんライターと乾いた新聞も使いますが、着火剤などは必要ありません。幾度となく繰り返した焚火の経験は現代では財産ですね。くぅにも人間が生きていく原点の能力を身につけて欲しいと願っています。

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